奏でるものは~第3部~
苦笑いをしながら優さんが戻ってきて、ソファに座って言った。
「俺。カッコ悪いな
でも、諦めもつかねぇ
いつか、もう一度、絶対にお前を振り向かせるよう、生きていくよ」
「いつか、社会人として、会うこともあるだろうけど。
いい男になってね」
「またコンビニで会ってもいいのか?」
「私は、大丈夫」
大丈夫、少し笑えてる。
同じ時間をその先を見つめて二人で過ごすことは、もう、ない。