幸せポイント
近づく
その日のポイントも10ポイントだった。


試に1人の最高ポイントを訊ねてみると、やっぱり10ポイントだった。


95ポイント。


100ポイントまで、あと5ポイント。


あたしはカードをたたんで机の引き出しに入れた。


「ねぇ、テンちゃん」


「なに?」


「100ポイントたまったら、テンちゃんはどこへ行くの?」


「俺は、また他の人のところへ行くよ」


「そっか……」


テンちゃんはいなくなり、そしてあたしは天国へ行く。


早ければ、明日にでもそうなるだろう。


「ちなみに聞くけど、あたしのお願はどうなってる?」


そう聞くと、テンちゃんは少し悲しそうな表情になった。


何か言おうとして口を開き、そのままなにも言わずに閉じてしまうテンちゃん。


やっぱり、ダメだったんだろう。
< 208 / 236 >

この作品をシェア

pagetop