幸せポイント
少しだけ、いい運勢を
今日は授業で使うマットを外で干していたらしい。


2人はそれを体育館倉庫へと運ぶようにお願いされ、偶然通りかかったところにあたしが落ちて来たらしい。


なんていう偶然。


お蔭であたしは全くの無傷で、教室に戻ってきていた。


日付を確認すると、テンちゃんから100ポイントを貰った日から1日経過していた。


てっきり時間が戻るのかと思っていたけれど、そうじゃないらしい。


時間はしっかりと進んでいいたため、クラスメートたちの関係も良好なまま変化なし。


でも、なんでだろう?


あたしはあの日確かに死んだ。


だから『幸せポイント』を集めることになったんだ。


だけど、あたしはまだ死んでない。


自分で脈を確認してみたけれど、それはちゃんと動いていた。


やがて放課後になり、みんながぞろぞろと教室から出て行く。


あたしは1人、波に逆らって化学室へと急いだ。
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