幸せポイント
目覚め
スマホのアラーム音で目が覚めた。


聞きなれた小鳥のさえずりの音を消して上半身を起こす。


見慣れた部屋。


寝馴れたベッド。


ここは間違いなく自分の部屋だ。


あたしはベッドに腰をかけたまま大きく伸びをした。


「あ~あ、なんか変な夢見てたなぁ」


やけにキラキラと輝く天使が出て来る夢だった。


とてもイケメンだったけれど、言っている事は意味不明。


幸せポイントを貯めろだとかなんだとか、ゲームの中のミッションみたいなものをやらされそうになってたっけ。


思い出して小さく笑う。


妙な夢だったけれど、思い出してみるとちょっと面白い。


制服に着替えてキッチンへ向かうと、両親が食事をはじめるところだった。


あたしの両親は共働きで、出勤時間もいつも早い。


こうして朝顔を合わせることは久しぶりだった。
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