子犬男子に懐かれました



「壮介くん?」


「ごめん、皐ちゃんちょっとここで待ってて」


「うん?」



きょとん としている皐ちゃんを置いて俺は、ずっと奥にある柱に隠れている奴らに向かって歩く。



「………おい、バレバレ」



柱の裏には、クラスメイトの女子や和がいた。


「何してんの」


「わ、悪い壮介…その、どうしても彼女みたいって、こいつらが言うから尾行してきた」


こいつら とはクラスメイトの女子。



「な!和くんがリードして行こうぜ!って言ったんじゃんっ」


……だろうな。



「嘘つくな、和」


「バレたか………」


「皐ちゃんが気付いた」


「え?」


「俺の彼女舐めんなよ?

尾行に気付くんだぜ?凄いよな!」



俺は、ははは と笑う。


「ってことで、俺らのデート邪魔すんなよ!じゃーな!」




< 192 / 194 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop