強がり女の唯一の男
・・・だけど、私、公平の事 責められる様な人間じゃ無い。
だって・・・私だって、本気で愛してもいない人とお付き合いしてきたんだから。
「高校生の時、小雪を想ってるのに、小雪を忘れようと違う人と付き合ったけど・・・小雪以上に大切だと想えなかった。
その子と別れる時に思ったんだ。 小雪への気持ちがなくなるまで、俺は他の人と付き合うことはしないって」
私は胸の前で手をぎゅっと握る。
公平はずっと私を想っていてくれたのに・・・私は自分が辛い時に公平を頼るだけで、公平の気持ちなんて少しも気づくこと無く、どれだけ無神経に接してきたんだろう。
その時の私の所為で公平の過去がそうなってしまったんだと思う。
私が公平を男として見ていない。っていう態度の所為で・・・。
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