僕等のネイロ
「私…分かってるの。頭ではね…。葵くんはいい人だって知ってる。それにバンドだってやめたくないし、今すぐにでも戻りたい。皆と歌いたいよ…でも…素直になれなくってあんなこと…」


「そっか…」


「葵くん…許してくれるかなぁ??」


「大丈夫だって。悠菜は悪くないし…な??だからもう泣くな」


水城は私の涙を指でぬぐった。


「ありがと…水城」


「おう」


照れくさそうに水城は笑った。


「悠菜ッ!!」


葵くんが走ってきた。
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