××したいくらい、好き。

「僕のプリンセスとの貴重な時間を邪魔した罪は重い…お前ら絞首刑……!!」


わなわなと怪しげな空気をまとっているのは…暁　海音くん。


こんな地味で目立たない私に何度も声をかけてくる変人です。


「何が『僕が噛んであげる』だ、このバカツキ　バカイト」

「さっさと教室戻れ」


そう言って、太一君が海音君の首根っこをつかむ。

口をへの字に曲げた海音君は、教室に連れ戻されるのを必死にあらがいながら、私を見てくる。


「ねえ、次はいつ会える!?」

「同じ教室だから次も何もねえだろうがこのバカイト!!」

「きずなちゃああああ……!!」


太一君に、引きずられるように教室へと入っていった海音君だった。