僕らの恋が終わる前に、





思えば、私の高校生活は

桔平との思い出で満たされていた。




入学式の日に初めて彼と出会い、

初めは彼の一目惚れだったと言うけど

きっと私も彼に一目惚れだったと

今になって思う。




桔平から話しかけてくれて、


少しずつ距離が縮まって。



毎日電話したり、

海や夏祭りにも行った。


ケンカした次の日は

いつも桔平から謝ってくれて。



放課後プリクラを撮ったり、

おそろいのストラップを買って

かばんに付けたり



いつも私の隣には桔平がいてくれた。




キスも、それ以上も。




私の"ハジメテ"全部が桔平で。





「あんちゃんのこと、一生大切にする。」




初めて抱いてくれた時、

桔平はそう言ってくれたね。




ねぇ、桔平。



桔平が言ってくれたその言葉に、


嘘なんて1ミリも見えなくて。




こんなにも愛しい人はいないって。



恋とか愛とか子供にはわからないって

大人は言うけれど、



愛しくて



桔平が大好きで



桔平を大切にしたくて




涙が止まらなかったんだよ。




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