後輩なんて本気になりません!


久保さんも
「元カノが同じような性格だったよ」
とあたしに言った。


「そーなんですかぁ〜」


なぜか声のトーンが上がったが
すぐに落とされた。


「よく言い合ってたから
だから今回は正反対の人を
求めてるんだ」


「そーなんですね」


・・・ということは
あたしとは無い!ってことね
別にそれでもいいですけど


それなら別の席に行った方がいいよ
時間の無駄だよ
と言いそうになるのを
グッと我慢。


嫌な女にまた嫌な女を重ねる必要ないし。


そう思ってると
「そう言ってても出会う人は
同じタイプの人なんだろうね
気の強い人ばかり出会うんだと思う」
と 笑いながら言ったのだった。


さっきの言葉
言わなくてよかった
言ってたらまた雰囲気を
壊すところだった。


「理想と現実
そう上手いこといかないよね」
みんなで笑う。


そして世間話に花が咲いたが
2時間という時間制限はあっという間に
過ぎてしまって間も無く閉会。


鈴木さんと久保さんは結局
初めはどこか違う人と
話をしていたようだが
後半はずっとあたしたちの所から
移動しなかった。


「この後どこかで飲み直そう」
「いいね」


話も弾んで
意気投合したあたしたち4人は
近くの居酒屋へ移動することになった。


会場を後にしようとしたその時
見慣れた人物が歩いて近づいてきた。


「り・龍馬?」


「あれ?先輩たち?
こんなところで何してるんですか?」


婚活パーティーだと知ってるくせに
わざとそう言う龍馬。






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