『星が綺麗なあの場所で。』

再会




優人が心無い笑顔で莉沙を見る、
それだけで莉沙の心が少し痛んだ。




「優人さん、こっち戻って来てたんだね…」




莉沙が話を切り出す




「うん、あの日、約束の場所に行けなくてごめん。忘れてたわけじゃないから」




約束の日、莉沙はずっと優人を待ち続けていた。



それだけに何故来なかったのかを優人に凄く聞きたかった、でも聞こうとすると涙が出そうになる。




少し涙ぐみながらも莉沙が問う




「なんで来なかった…の?」




その質問に優人が少しうつむく。




暫く時間がたってから優人が答えようとしたその時、




道路を通るトラックのクラクションがタイミング悪く鳴ってしまい優人の言葉と重なる。





「え?ごめん、聞こえなかった!もう一回教え…」




莉沙がもう一度聞こうとすると、優人は背を向けて帰ってしまった。




なんて言ってたんだろう。それだけが頭をよぎる。




「君、優人の友達?」




後ろから声をかけてきたのは近くにある大学の制服を着ている男の子だった。




金髪で背も高く、顔立ちも整っているだけに街を歩く女の子達もその男の子をすれ違いざまに見ていた。




「あ、あの…誰ですか?」




すると男の子はすぐに答えた。




「俺? 俺は優人と同じ大学に通う立川翔馬!よろしく!」




翔馬は見た目は金髪だし少しチャラいが、
着ている制服は名門大学の制服だった。




「え、立川さんと優人さんって乙部大学ですか!?凄く頭いいとこじゃないですか!」




莉沙はつい大きな声で叫んでしまった。




周りを歩く人に見られ赤面になる莉沙を見て翔馬が笑う。



この子面白い子だな…(笑)




「とりあえずさ、どこかカフェとかで話さない?」




翔馬の提案に莉沙が頷き、近くのカフェに2人で入る。




そして翔馬が席に座ってすぐに莉沙に尋ねる






「君と優人ってどんな関係なの?」





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