消しゴム(仮)

走って

「何言ってんだよ!僕だよ! 母さん!」


母さんは何を言っているのか分からないって顔をしている。

「 昨日も名前をド忘れしたって、、ひどいなぁ!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥、本当に言っているの?ねぇ、母さん!!」

「何を言っているの、悪ふざけはよして!早く自分の家へ帰りなさい。」

顔が本気だ!

どうしたんだ!?

「何言ってんのさ!僕だよ!忘れたの!」

「何度も言わせないで!あなたなんか知りません!早く帰りなさい!」

僕はいてもたってもいられずに、その場から逃れるように走っていった。

どうしたらいいかも分からない‥‥‥‥‥。

泣きながらひたすら走った。

走って走って走りまくった。



もう訳が分からない!

もう嫌だ!



息がきれて、足がもつれそうになっても走った。

ひたすら走った。



もう陽が沈む。

もう何が何だか分からない!



ただ、ひたすら走った。






いつしか、なんで走っているのかさえ、既に忘れていた‥‥‥‥‥‥‥。





‥‥‥‥‥‥‥続く
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