ひと夏の恋
つながった2つの糸

きっかけはどうであれ

夕方5時頃、深刻な()電話がかかってきた。
あっゆっちからだ。さっきまで一緒に仕事してたのに、何だろう

とりあえず電話に出た。

「はい、もしもし。お疲れ様です。ゆっちどうしたの」
電話の向こうでは、無言…。
えっ、何が言いたいの
私はドキドキしながらゆっちが話すのを待っていた。
少しためらっていたゆっちが重い口を開けた。

「もしもし、未央っちお疲れ様。今大丈夫」
ゆっちの深刻そうな声を聞き、私は正座をしながら聞き始めた。

「どうしたの、何かあった」
「イヤ~ちょっと言いづらいんだけど…。」
ゆっち早く言ってよ…。足がしびれちゃう

ゆっちがあまりにも話そうとしないので、しびれを切らした私は、はっきりと言ってしまった。
「言いたい事があるならはっきり言えば。何かあったんでしょほら、早く」
早くと言う私の一言に、ゆっちは淡々としゃべり始めた。

「今日の夜8時って、予定ある」
「えーっと予定は……、空いてるよ。」
何かなまさかデートの誘いだったりして…。ははっ、違うかっ。

「中嶋さんから飲みに行こう。って誘われたんだけど、もし良ければ未央っちも一緒にどうかなあ」
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