名前のないStory


あ、トイレ行くついでに一年教室覗いてみるかな。
可愛い子探してみよっと。



「ん…??」



一年教室から女の子が一人でてきた。

一年教室からでみた覚えない子だからきっと一年生。






男子トイレは一年教室側にある階段から近くにあって、俺たちは一年教室側を向いてる、一年教室からでてきた子は二年教室の横にある出口に向って歩いてて…

と、言う事は必然的に向かい合ってるわけで



「…!!」



すれ違った瞬間
目が合った。
……………多分。



(可愛い…。)



「……」



ちょっとだけオイラの時間が止った。



「…ムラちゃん??」

「…………Σっ!!侑ちゃん!シャク!!今の子!!!可愛くない!!?」



なんかめっちゃテンション上がった!!



「…んー」

「俺は興味ないわー」

「…えー!!んじゃあ…よっしー!!!」

「…村上、あんなん好みなん??」

「へ??」



あんなん??


記憶をちょっと巻き戻す。


みため…みためっと。

とりあえず、ちっちゃかった。
2年の男子の中で一番背低いオイラよりもちっちゃかったよな。
んまぁ、女の子だし??それにオイラ自分より背が高い子に興味ないし。

髪は黒くて、前髪で顔隠しててもったいなかった…。

服装、は…。
とりあえず黒かった…あ、あと首輪がついてて鎖がジャラジャラしてた。

オイラ、ファッションに疎いからよくわかんないけど、あんまみたことない。



「…だめ??」

「俺的にはいただけないわ」



可愛いからオイラは全然いただけるんですけど。

本人に似合ってたらいいんじゃないかなー。



なんて名前だろ??

タメか年上だといーな。

やっぱ、彼氏いるのかな??



考えれば考えるほどドキドキしてきた!!




村上翔16歳。
鴨高校定時制2学年。



何年ぶりかの春がきそうです。





「あ…便所」




すっかり忘れてた(笑)



081012 Rituka

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