6人目
次の瞬間、銃声が轟いた。

悲鳴を上げる通行人達。

警察官の拳銃から硝煙が上がる。

確かに彼は発砲した。

発射された銃弾は、男の胸に。

間違いなく命中している。

その証拠に、男の着ている服には、胸の部分に銃創があった。

だが。

「…言っただろう?」

男は笑みさえ浮かべる。

胸に銃弾を受けておきながら、全く意に介していない。

出血さえない。

撃たれても、痛みさえ感じていないのか。

「……」

ガクガクと震えながら、警察官は無線を手に取る。

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