S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。


「誤解を招くことはひとつも言ってないよ」



じゃ、じゃあ、それはつまり……。


一瞬、真剣な眼差しを向けられて、心拍数がみるみるうちに上昇していく。



「お前こそ。それ気づかないふり?」


「っ、」


「俺が明里しか見てないってことに対してだよ?」


「そんなこと言われたって、椿は幼なじみとして言ってるわけで……っ」


「は?誤解してんのは明里だろ。幼なじみ以上。むしろ嫁にもらいたいくらいなんだけど」


「……っ」



好きだと直接言われたわけじゃないけど、そこまで言われて気づかないほど私は鈍感じゃない。


ましてや、今の椿は真剣な口調だからなおさら……。



まさか、椿が本当に私を?


ラスボスに消される…………。

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