夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

(4)

【一ヶ月後/自宅】

「……かあさん。
はい、ごはんだよ。すこしでもたべてね?」

ベッドで寝たきりの母親に俺は笑顔で声をかけると、近くの棚の上に手作りの雑炊を置いた。

母さんは、返事も、俺を見てくれる事もしない。

……。

一ヶ月前。
シャルマによって壊された俺達。

あの後。
父さんの友人だと言って時々我が家に訪れていたディアスという人物のおかげで、母さんは一命を取り留めた。

……でも。
母さんのお腹にいた小さな命は、助からなかった。


あの日以来、父さんはこの家に帰って来ない。
ディアスが時々持ってきてくれる食材を、俺は以前から見ていた父さんの料理する様子を思い出して調理していた。


「っ……いたい」

洗濯と、掃除と、料理……。
暖房器具もない冬の生活と慣れない調理で、俺の手は傷だらけだった。
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