夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

(3)

【旅館】

ヴァロンに手を引かれてやって来たのは、今まで雑誌でしか見た事ない綺麗な高級旅館。

部屋も、この旅館内で一番良い部屋なんだって一目で分かる。
離れにある一軒家みたいな、広くて、品があって、部屋にお風呂まで付いてる。
普段の私なら子供の様に喜んではしゃいで、部屋の中を探索しながら驚きの声をあげているだろう。

……でも。


「…では、ごゆっくり。」

案内係りの人が部屋から出て行くと同時に、佇んでいた私を背中からヴァロンが閉じ込める様に抱き締めてくる。


「……アカリ。」

「///っ……。」

着物の合わせ部分に手を掛けられて、肩まで着崩されると、ヴァロンの唇と舌が露わになった私の首筋に落とされて、ゾクゾクと身体が震えた。
クリスマスイブの夜は次の日が早朝からお仕事だったし、年末年始にかけて連日任務に行っていたヴァロンに触れられるのは久し振りで…。私の身体は悦んでいる様に疼く。
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