クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!~夏は別れの危機?!~


「…沙良」


「…っ!」


吐息混じりに耳元で私の名前をつぶやく黒川くんはずるい。


「…沙良、早くしないとみんな帰ってくるよ。俺のため、でしょ?その格好」


「…うっ、うん」


黒川くんはやっぱりなんでもお見通しだ。


私の気持ちをわかってくれて嬉しい。
ちゃんと汲み取ってくれる。


私は恥ずかしながら、パーカーのチャックを下ろす。


手が少し震えた。



「っ!!」


チャックを全て下ろし終えると、黒川くんはまた目を大きく見開いた。



「…あ、あの、そんなに見られると…」


「なんで。俺のために着てるのに」


っ?!


ズルイよ。


そんなこと言われたら…。



私は、ゆっくりとパーカーを脱いでいく。


「はいっ、脱いだよ?」



「…っ、うん。よく出来きました」



「…っん」



っ?!



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