second Life~主婦だって、恋してる~
2.色付く心
…華が思っていた通りだったのか?

連絡先を交換するも、健吾から連絡が来ることはなかった。

華から連絡をしようにも、正樹の次の試合は月末。近くなるまでは、連絡は止めておこうと華は思った。

…。


健吾もまた、仕事が忙しく、華に連絡する事ができなかった。

この日も、遅くまで、出版社で、編集者と打ち合わせ。

…健吾は、小説家。売れっ子で、沢山の本を出版しているが、誰にも、勿論マンションの住人にも知られたくない。

プライベートは静かに過ごしたいし、執筆も邪魔はされたくない。

帰り際、一軒のバーに立ち寄った。

ここは、健吾の行きつけのバーだ。

今夜は珍しく客が多い。

空いてるのは、カウンターの一番端。

健吾はそこに座って、バーテンダーに声をかけた。

「…こんばんは。いつものお願いします」
「…いらっしゃいませ。いつものですね、かしこまりました」

バーテンダーはそう言うと、お酒を作り始める。

「…貴方は」
「…え?…ぁ、どうも。お隣さんですよね?」

…こうも偶然と言うものがあるだろうか。

健吾が通い始めて大分経つが、和也に会うのは始めての事。

話すのも初めてだったが、お酒が進むにつれて、話が弾んだ。


「…うちの嫁、どう思います?」
「…奥さんですか?」

華の話題が出ると思わず、健吾はドキリとした。
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