君を、ずっと。【完】
「長澤?」
ぼーっとしていた私に、神山の声が耳に届きはっとする。
「えっ、な、なに?」
過去を思い出していたなんて、死んでも言えない。
きっとこいつはなんとも思っていないから。
「なに食いたい?」
「え?神山食べたいものがあるんじゃないの?」
「別にねーよ」
じゃあなんで呼び出したのよって突っ込みたかったけどやめた。
だって理由なんてどうでもいい。
ずっと、あの日から会いたかったんだもん。