君には僕しか見えない。


待ち合わせの十五分も早く来ている人より
五分程度早い人の方がどちらかというと
多いだろう。



特別彼女が遅かった訳ではないのだ。



しかし彼女は随分律儀な人らしく、俺が
図書館に入るのを促している間も少し
申し訳なさそうにしていた。



何だか悪いことをしている気分になって
俺は彼女から目をそらした。
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