ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

ところが、4限目の終わるチャイムが鳴ってすぐに立ち上がった真衣は、

佐藤さんと大園さんに捕まってしまった。


私は鞄からお弁当を取り出して待っていたが、10分たっても話は終わらないようだ。


どうしよう。

ため息が漏れる。


真衣とは毎日一緒にお昼を食べる約束をしているのだから、

真衣の元へ行って「ご飯にしよう」と声をかければいい。


それなのに、他の人と楽しそうに笑っている真衣を見ると、

このままでいいのではないかと思えてくる。


真衣だって、幼なじみのよしみで親しい振りをしてるだけで、

私のことなんて本当は友だちと思っていないかもしれない。

< 261 / 445 >

この作品をシェア

pagetop