君から最後の恋文 〜love-letter~


インターホンを押すと
出てきたのは少し痩せたゆずさん。


「櫻くん……よく来たわね」

ゆずさんは優しく笑って中へ入れてくれる。


「お邪魔します…」


恋文は…今いないのかな。




ゆずさん以外の人の気配がないから。

「ここが、恋文の部屋」



ドアを開けると、前の恋文の部屋よりも

物が少なくて、ガランとしている。



「櫻くん、これ」


そう言って渡されたのはひとつの鍵。

「ここの引き出しの鍵だから、開けてみてね」

え。

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