君から最後の恋文 〜love-letter~

6枚目




「恋文…………!」


待ち合わせの公園前で
寂しそうにしている恋文に走って近づけば


恋文は明るい笑顔になって

俺に抱きついてくる。



「櫻ちゃん………だ」


「うん、俺だよ」


やっぱり少し変な恋文をきゅっと抱きしめる。


「寒かったろ?」

「うん………
でも櫻ちゃんがいるからもう寒くないよ?」


「…うん、寒い時は俺が抱きしめてやる」


そう俺がいえば

恋文は辛そうに顔を歪めて


無理して微笑むんだ。

< 70 / 226 >

この作品をシェア

pagetop