どこまでも甘く~sugar and maple~


「ぅんっまー!」



口いっぱいに頬張ったシロップまみれのパンケーキを一瞬で飲み込んで声を上げたあたしはさぞかしだらしのない顔になっていることだろう。



けどそんなことはどうでも良い、関係ない。



「だってこんなに美味しいんだから!」



「………あんたほんとすげぇ食いっぷりだな」



同じテーブルの向かいに座っている男にそう言われ、顔を向ける。



「食わんなら食っちゃうよ?」



人の食べる姿ばかり見て一向に食べない男にそう言う。



この男とは店前で出会ったのだが、入りたそうにしてるのになかなか入らないから一緒に来るかと誘ったのだ。



「いやダメだから!」



慌てて皿を自分の方に引き寄せ食べ始める男に笑う。



「ぅんっま!なんだこれ!」



二皿目へ突入したあたしの耳に届いた言葉にドヤ顔になる。



行きつけの店の大好物を褒められるのは嬉しいことだ。



「あんたいくつなんだ?」



「…16」



あたしの問いに少しの間を置いて答えた男。



「16!?大人っぽいなぁあんた」



< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

愛を教えて

総文字数/2,931

恋愛(キケン・ダーク)6ページ

表紙を見る
○○さんと。

総文字数/6,942

恋愛(キケン・ダーク)16ページ

表紙を見る
ねぇ、愛してよ…-私に愛を教えて下さい。-

総文字数/14,999

恋愛(その他)32ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop