テトラポットの上、ふたりぼっち。

4日








遂に、夏祭りの日になってしまった。






朝からどう断ろうか悩んでいた。





ドタキャン……


は無理だし。



行けなくなったっていう……


のも無理だし。





風邪引いた……


ひいてないから無理か。





委員会……


は昨日までに終わらせちゃったし。







そう。あれだけ大変と言われ続けたオブジェの作成、夏祭りがあるのかなんなのか、寧は昨日までに終わらせてしまった。




よって今日は委員会がなく久しぶりの休みなのだが……。






「どうしよう…」



とりあえず頭を抱えて玄関へ



「ダンボールだらけじゃ、不審に思われるよね」



「あら、桃子。置きてたの?」



「お母さん。」



「今日夏祭りね、」



「はい。」




不意にお母さんの顔が優しくなった。



「行ってきたら?」



「…え?」



「約束してるんでしょう?寧くんと」



「なんで…っ」



< 25 / 39 >

この作品をシェア

pagetop