テトラポットの上、ふたりぼっち。


「さるの部分は否定せんのやな」


「巨人が何を言っても気にせん技を身に着けたんや」


「ほーー。」


「信じてないやろ」


「せやな。」


「ちょっとは否定しーや」


「したとこで労力無駄になるだけやろ」


「じじ臭いこと言うねんなー」


「うるせ、口より手を動かし」



こんな風に、さるだの巨人だのって言い合える時間も、あたしの事情だけでなくなるのは寂しい気がした。



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