アンドロメダアンドロイド

3節

案の定ライバルがいない私は、めでたく世界史係になることができた。

仕事はほとんど無いし、キャラ作りが出来るなんて、これ程素晴らしいことは無いだろう


最初の仕事は、中間テスト後のノート回収。


だが、その前に、学校1のイベントと言っても過言ではない体育祭が開催される。

受験を控えた高校三年生にとって実質最後のイベントであるため、先輩たちの熱気は異常である。


特に応援合戦。

練習の時点から熱気はピークに達する。

まだ、体育祭の重要さが分からない中学一年生達は、好きな曲が入ってないやら、ダンスがダサいなどを口々に不満を喚いていた。


それを睨む先輩方

…おぉ、怖い。


パネル係や衣装係は高校生からでしか出来ないため、よく仕事内容が分からないが、仲のいい先輩がパネル係だったため、私は半強制的にパネル係になった。


パネル係の先輩は仲のいい人ばかりで、優しくしてくれたため、とても楽しくできた。

それよりも楽しみだったのが、時々いろんな先生が応援に来てくれること。

今日は、誰先生が来てくれるんだろうねー、みたいな事をみんなで話していた。


「澪はたっきーでしょ?ww」

「えっ!?たっきーって、あのたっきー!?」

「そうなんですよ、先輩…」

「えっ…滝野祐介だよね?」


クラスの子と先輩が私を可哀想な目で見てきた。


「澪……」

『…何ですか先輩。』

「…何であれにしたの?」

『失礼ですね』


そう言うと先輩は笑った。
私が頬を膨らますと、つんつんつついてきた。

そんな事を話していると、何人かの先生が応援しに来てくださった。

その中に滝野先生がいるのを見つけて、少し頬が緩んでしまう。

そんな私を見た周りの人までニヤニヤし始める。
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