イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇



木の実は明らかに目をパチクリさせた。
その微妙な動きを、ジャスティンは決して見逃さない。


「…夜逃げっていう言葉の意味が今一つ分からないのですが、でも、逃げたと言えば、逃げた…
でも、それは夜じゃない… そんな感じです」


ジャスティンは、これは新しいタイプの男を落とす作戦なのかもしれないと、ちょっとだけ思った。
彼女の情報を小出しにされるたびにそれを聞かされる男は、ますます興味が増すし彼女の謎に満ちた全てを知りたくなる。
きっと、今の俺とナッツの関係は、子リスが興味本位で作った罠に気取った狼がまんまと嵌まったみたいなそんな感じだろう。


「ねえ、俺にいつになったら話してくれるの?」


聞きたくてしょうがないジャスティンは甘えた声でそう聞いてみた。


「え? 何も話す事はないですよ。
何もやましくてヤバい事はありませんから…」


ジャスティンはハンドルをさばきながら、鼻でフフッと笑った。
やましくてヤバい事が大有りだな。

でも、この話はこれ以上膨らまさない事にした。
もう信号の先にはB.C.squareTOKYOが見えていたから。



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