【完】僕達のレンアイ事情
「竜二ならあたしのこと分かってくれてるじゃん」


「そうだけど。お前彼氏なんて欲しいの？」


「欲しいっていうか、祐希に彼氏がいるって言いたい」



紗奈が寂しそうな目になる。



「まぁ、俺ももう合コンに誘われたくなくて彼女いるって言っちまったんだよな」



それが紗奈だって言うのは効果的だなと思う。



「じゃあそうしない？」


「まぁいっか。紗奈ならなんか違うってこともねぇな」



いままでの自分を思い出してわらってしまう。
どうしてもやしなを重ねてしまってたから。



「あたしはやしなちゃんとは似てないもんね？」



紗奈がクスッと笑う。
その笑顔に昔を思い出してドキッとしたのは内緒。



「まぁ、よろしく頼むよ」



紗奈の頭をポンッと撫でる。



「こちらこそ。しっかり彼氏してよね？」



俺の手を握る。



「ボロは出さないよ」



一応彼氏らしくはできるはず。

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