【完】僕達のレンアイ事情
「結婚しても不安になるもんなんだな」


「うーん。そりゃねぇ。相手が相手だし」



やしなが苦笑いをする。



「まあ、あいつとんでもないひねくれヤロウだからな」


「ふふ。中学とか高校とか思い出すなぁ」



今こうして、懐かしく笑えてるなら大丈夫なんじゃないだろうか。

俺がどう守ろうとしても俺の手にはこなかったこの子の丈に対する思いは強い。



「神谷くんは?取っかえひっかえって聞いたけど」


「え?いやまぁまぁかな」



丈のやつ、ペラペラ喋りやがって。

なんとなく紗奈とのことをやしなには言えないでいた。



「早くちゃんとした子が見つかるといいね」



やしなが自分のお腹を撫でる。



「何ヶ月?」



やしなのお腹にはいま2人目の子供が宿ってる。



「もう6ヵ月だよー」


「早いなー。聞いたのだいぶ前な気がする」


「そんなもんだよー。12月生まれの予定だよ」



人のこととなるとほんとあっという間だなと思う。

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