二人の距離15cm
真実は泣いていた。
でも俺には慰める事はできない。
傷つくのは勝手だけど、女に泣かれるとどうも気分が悪い。
自分のしてる事はもちろん嫌われることもあるし、キモいって指さされることもあるし、ヤリちんって陰で言われてるのも知ってるけど、深く考えたことは無かった。
まぁそんなこと俺にはどうでもいいか。
所詮底辺にいる俺に恋愛だの愛だのは重荷になるだけだ。
それにしてもあの女変だよなぁ。
思い出したのは今日俺に告白してきた女だ。
噂として広まってるはずだから当然あの女の耳にも届いてるはずなのに俺に告白してくるのが不思議だったし、かなり地味なのに何故俺を好きになったのかも謎だ。
謎子って名付けよ。
謎子は適当にあしらって追い返す作戦で明日は誰とやろうか…
そんな事を考えながら一人しかいないワンルームの家で俺は眠った。