タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
しばらく私たちはどちらも視線を逸らすことなく見つめあっていたが、彼はため息をついて首を垂れた


「まったく、その目には勝てそうにないな。お前は本当にまじめだなぁ。そして俺はバカかな…」


そう言うと彼は顔をあげて、私も見つめて言った


「俺諦めねぇよ?そんな理由で振られてたまるかっての」


今度は私が虚を衝かれた


「私じゃなくても、市川君ならもっと可愛くていい人周りにいっぱい居るでしょ!?何で私なんか…」
「惚れたんだからしょうがないでしょ」


そう言って彼ははにかんで笑った

それを見て私も笑った


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