恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
「早く、ナナコ!」と声をかけられて、寝室に着替えに戻った。

準備を終えると、ちょうど、外から短くクラクションの音が聞こえる。
きっと、山岸さんだ。

リュウは玄関で、やっぱり、その服似合うとニッコリする。
私はちょっと恥ずかしい。
リュウの好きだって言った服を着てしまったから…。

車に乗り込むと、助手席に座ったリュウが
「へー、ランドクルーザーなんだ。案外キャンプとかするの?」と山岸さんに聞いている。

「時間あったら、ひとりでキャンプしに行く。
空気のきれいなところで、コーヒーを入れて飲む。
泊まらないで帰っても、良い気分転換だよ。」と返事をしている。

リュウは「俺も行きたい!」と言って、ひとりが良いんだよ。と断れれても、
いつにする?オススメのコーヒーを持っていくから。
と話を続けるリュウを笑いながら見る山岸さん。

きっと、そのうち根負けして、一緒に出かける事になるだろうと思い、おかしくなる。

リュウの強引さは、彼の大きなチャームポイントだ。
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