恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
ぼんやりと考えていると、

リュウは、私の肩と腰に手を回し、
「ただいま 、ナナコ」とキュッとハグしてくる。
「やっ、やめてください」と思わず胸グッとを押す。

あんたは周りが見えてないのか、ものすごく注目されていますけど。

思わず顔が赤くなる。
「な、なんで…」と言葉が続かない私に

「なんでこんなに変わったのか? って聞きたい?
俺さ、2年間海外のボランティアに行ってたんだよね。
カンボジアとかアフリカとか、、
医者として行ったんだけど、
向こうでは、力仕事も多くてさ…。
水汲んだり雨漏り直したり?
陽に焼けて、筋肉がついてさ、
で見かけが結構変わってこんな感じ。」

「な、なんで…」

「ここに帰ってきたのか?って?
まるっきり仕事辞めて行ってたから、
仕事探さなきゃと周りに声かけてみたら、
ここの院長に誘われた訳だ。…
とりあえず、これで、疑問は解決?」上手く喋れない私はコクコクと頷く 。

「じゃ、今度は俺から質問。
ナナコ…今日は仕事休みぃ?
そしてあのガキはおまえの子供ぉ?」今度は横に首をブンブンとふる。

「ふーん」と言った後、
私の両手をとってシゲシゲ見つめ、

「結婚も婚約もまだだな」
と呟くように聞くので思わずうなずくけど

「…なんで、おまえは白衣を着てないんだ?」
と不意に気づいたように不機嫌になっていく声に、
握られていたてを振りほどき、

「お世話になりました!
バイトがあるので、失礼します!」とダッシュで逃げ出す。

「こらナナコ!俺の話しは終わってないぞ!」

とリュウの大声が聞こえている。
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