恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
最近読んだ本や、桜子さんの行った温泉のことで、盛り上がる。

仕事の話はほとんど出ない。
低く流れるボサノヴァの音楽は、私の好きな女性ボーカルのものだ。
夜が更けていく。
山岸さんも、菅原先生もお酒が強い。
リュウが酔って、ウトウトし出すのが、お開きの合図になっている。
お土産だった西瓜を切ってデザートにする。

ソファーに転がるリュウに
「酔った勢いで、ナナコちゃん襲わないように。」と菅原先生が釘を刺す。
山岸さんは、
「リュウにそんな勇気はないよ。
ナナコちゃんに絶対嫌われないって事だけ考えてるんだから。」と笑いながら玄関に向かう。
桜子さんが
「どれもすごく美味しかった。」と私にハグをしてくれる。

桜子さんとは今度の日曜日にホテルのケーキバイキングに行く約束をしている。
最近とても仲良くなった。
桜子さんは正直な性格で、言いたいことを、ドンドン言うが、
良く知ってみると、優しい女らしいひとだ。
7歳年上のお姉さんって感じで、
この間は、オススメのネイルサロンで一緒に足の爪にジェルネイルをした。
サンダルの季節にはとっても便利で、オシャレな感じになった。

みんなを見送り、リビングに戻ると、
リュウがソファーから、うーんと伸びをして起き出した。
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