あの日失った想い


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「由佳里ー、あんた大丈夫?」

「そうそう。最近よくぼーっとしてるな」


今は昼休み。屋上で仁美とハルとお弁当を食べているところ。



あうー、変な心配させちゃったよー


もう、本当にどうすればいいのー



私は恥ずかしさを隠すために、パンに思いっきりかぶりついた。




「どうせ郁麻絡みのことでしょ?」


仁美が呆れたように、でも少し笑いながら訊いてきた。



何で?なんで分かるの。


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