身代わりペット
「は~、さっぱりした」

フワフワのタオルで濡れた髪を拭きながら、これまたフカフカのベッドに腰を下ろす。

「やっぱりすごかったな」

想像以上のお風呂だった。

テレビは付いてるし、ジャグジーは付いてるし、浴槽は大理石だったし。

とにかく凄かった。

「オマケにパジャマもシルク」

カタコトみたいに発音しながら、今着ているパジャマの裾を摘まむ。

さっき寄らせてもらったコンビニで下着類は買ったんだけど、さて寝る時には何を着たら良いだろう?と悩んだ。

まさか人の家に来て下着姿で寝る訳にも行かず(べ、別に何かがあるかもなんて思ってないよ!?)、好きに使ってくれと言われたクローゼットを開けてみたら『来客用』と書かれたボックスがあって、その中にこのパジャマが入っていた。

なので、お言葉に甘えてこのパジャマを着たんだけど……。

「寝れるかな」

何もかもが違い過ぎて、カルチャーショックを受けている。

< 84 / 193 >

この作品をシェア

pagetop