哀しみの最果て
年期の入った扉を開けると早速事務員らしき女性が声をかけて来たので、名刺を見せ「柿沼さんについてお話を聞きたい」と告げると小太りな男性が現れた。


宮部はその男と名刺交換をし会議室へと通された。


どうやら柿沼の上司の根岸というようだ。


「まず本日は突然の訪問失礼致しました。柿沼さんについてお尋ねしたいのですがよろしいでしょうか?」


「これから外に出る用事があるのであまり長くは話せませんが私でわかる範囲でしたらどうぞなんでも聞いてください。」


「お忙しい所有難う御座います。柿沼さんが会社を欠勤しだしたのはいつからでしょうか?」
< 32 / 177 >

この作品をシェア

pagetop