哀しみの最果て
今日も日野君が出勤したのを見計らって事務所を出ようとすると日野が宮部の腕を掴んで静止した。


「今日は私も行っていいかしら?」


「なんで?」


宮部は当然の疑問を投げかける。


「久しぶりに会いたいし、なにより私が居たほうが揉めずに済むでしょ?」


日野は勝ち誇った表情で宮部に視線を送る。
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