哀しみの最果て
事務所へ戻る車内ではラジオの音だけが響いている。


「せっかく会ったのにもっと話せば良かったんじゃない?」


「仕事の事以外、話すことは無かったしあれでいんだよ。」


日野は呆れたような顔をし「親がいるだけいいじゃない」と呟いた。


「…」


宮部は日野の呟いた言葉にどこか重みを感じずにはいられなかった。
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