俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
塔子はびっくりして声を上げて、大輔を睨みつけた。
そんな塔子を気にすることなく、大輔はくるっと塔子を自分の方に向けると、顎に手を当てると、啄むように軽いキスを繰り返した。

「キスぐらい、海外だと普通だろ?」
大輔はもっともらしいことを言うと、キスを続けた。
少し長めに口づけられ、下唇を食まれたあと唇が離れた。

(終わった?)

塔子はそんな事を思いながら、ワインを飲む大輔をチラリと見た。

「ねえ、海外ってこんな長いキス……普通にするの?」
塔子が目を潤ませ、少し文句を言いかけると、

大輔は真面目な表情を塔子に向けると、ワインを含んだまま、開かれた塔子の口にワインを流し込んだ。
「……っん……ちょっと……」
ゴクリと言う飲み込む音が官能的に塔子の耳に響いた。

大輔は、塔子の口から漏れたワインを、舌で舐め上げると、そのまま塔子の咥内に舌を滑り込ました。

(な……に……これ……?_)

ワインに酔ったのか、大輔に酔ったのか塔子はもうわからなかった。
甘く痺れる脳内の警告音はもう遥か遠くにしか聞こえなかった。

絡められる舌と、息苦しさすら感じる激しいキスに塔子は立っていることができなくなり、そのまま、ソファへと二人は倒れこんだ。
大輔に、上から見下ろされる形になり、塔子は一気に体が熱くなるのを感じた。

月明かりに照らされた、熱を持った大輔の瞳を始めてみて、塔子はその瞳に動きが止まった。

初めて見る男の顔だと思った。
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