Innocent -イノセント-
- イノセント- 真誠




「……ぁん……」


「……っ……」


「ぅっ……ぁっ」


「一華……っ」



俺の動きに合わせて揺れる白い裸体は、シーツに波を作り、

あの頃と何一つ変わらない美しい顔は、激情に呑まれ歪んでいる。


朱の華が散りばめられた艶やかな肌に手を滑らせながら、



「一華……ずっとこうしたかった」



長いこと募らせてた過去からの想いの丈を、声で身体で伝えれば、細く白い腕が伸び首に絡みつく。



「……んんっ……ぁっ……響っ」



掠れる声で切なく俺を呼ぶ声は、あまりにも甘美で、

過去に成し得なかった情熱をぶつけ、それを制御するだけの理性は残されちゃいなかった。



「もっと呼べよ……もっともっと俺を呼べ」



止められぬ欲望と押し迫る限界のせめぎ合いの中。

愛しい人を乞う俺の胸は、泣きそうなほど震えていた。



「ひ、響……ひびき……ぁあっ」



何年も前に封印した、夜に生きてた時代の名で何度も呼ばれれば、一気に駆け上る熱。



「一華……愛してる……っ」


「私も……っ……愛して……る……」



消え入りそうな愛しい声に導かれ、俺は最愛の人の中で果て、全てを注ぎ込んだ。
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