たとえこの身が焼かれてもお前を愛す
やはりそこまで気づいておられた。
ご主人様は一部終始をご覧になっていたのだろうか?
フィーアはぎゅっと口をつぐんだ。



だが、「存じません」かたくなに否定する。

「ご主人様の言ってることがよく分かりませんが、きっとわたくしによく似た娘でございましょう」


「よく似た娘だと?」


「そうです」
あり得ない苦しい言い訳とはわかっているが押し通すしかない。



「つまり、我が家のメイド服を着たお前そっくりな娘が、見事な剣さばきで二人の酔っ払いを倒した?」


「はい」

冷静を装い、ぎこちなく答えた。
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