ダサ倉君に焦がれたい






朝倉君は一瞬、泣きそうな顔をした。

そのまま目を細め、口角を上げる。

そしてあたしに告げる。




「つばさちゃんって、すっごく可愛いよね」





なんでそんなことを言うの?

今日の朝倉君、おかしい。

かっこいいのに加え、あたしをキュンキュン言わせっぱなしなんだから。






真っ赤な顔のあたしに、



「僕もつばさちゃんをひとりじめしたいな」



なんて言う。



何言ってるの、とっくにあたしの心は朝倉君のものなのに。





こんなに甘ったるい朝倉君といると、あたしは持たない。

身体が焦げてなくなってしまいそう。

なんとか話題を変えなきゃ。

あたし、sandのことももっと聞きたいし!


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