ダサ倉君に焦がれたい





その言葉にどきんとする。

やっぱり、すばるくんは気にしているんだ。

だけど、あたしもやるときはやるんだから。

章司君に告られても、絶対OKしないんだから!





あたしは、鞄からお守りを出した。

ストラップになっていて、鈴と小さなお守りが付いている合格守だ。

お守りっていったら、これしか持っていない。

そしてもちろん、ライブに合格なんてない。

だけど、すばるくんが素敵なライブを出来ますようにと祈らずにはいられなくて。

あたしはそれをすばるくんに渡す。

そして、章司君に聞こえないように告げた。




「頑張ってね」


< 117 / 322 >

この作品をシェア

pagetop