*゚闇に沈む少女*゚

☆幹部side☆



幹部たちは 土方さんの部屋で
悲しい沈黙が続いた。





「ダメ...でしたね。」




山南は、残念そうに言う。





「俺....もっとあいつの事知りたかったし、話してみたかったな。」




「それは俺もだ。


あいつともっと分かり合いたかったし
笑った顔も見てみたかったな。」






「どうして、あんな・・・頑固と言うか。」





「あれは...何かと重症ですね...。」







「せめて、あの娘の背負うものだけでも
軽くしてやれたら良かったんだが...。」





「近藤さん、アンタは ホントにお人好しだな......」








「そんな風に 言ってる...土方さんの方が、残念そうに見えますけどね(笑)」




土方をからかう、沖田。




「そんな訳ねぇーだろっ!!!


あんな小娘いなくても...俺は、構わん!」





目を逸らしながら、土方は言う。





「そんなこと言いつつ。



真っ先に 烝くんと魁くんに"あの娘を追え"って真っ先に命令してたじゃないですか♪」





「うるせぇっ、厄介ごとは 面倒なだけだっっ!!」




顔を密かに赤らめて 誤魔化す土方。





(ホント 土方さん(くん、歳)は、素直じゃないんだから...)





こんなことを 土方以外全員が、同じ事を想ってるなんて...土方は知らない。。








――――........スパンっ!!!




そんな時 襖が勢いよく開いた。



「誰だっ!!!襖をそんな勢い良く、開けるやつはっ!!??」




沖田の癖で、つい怒鳴った土方。




「はぁ...はぁ...、すみません...土方さんっ。」





襖を勢い良く 開けて入って来た
島田魁は 何だか慌てていた。



彼は 焦ってるのか...落ち着きが無い上に
走って来たのか 息が切れてた。




「島田か、どうした。」




島田の焦りが尋常じゃない事から
土方も、他の幹部も真剣な顔をする。




「大変ですっ!!!


さっきの娘が 長州の奴らに、囲まれています!!!」





「なんですって!?」



心配そうに立ち上がる 山南。




「はぁ...言わんこっちゃねぇー。」




こんなことを言いつつ、内心は心配をしている土方。





「とりあえず急ごう!!」




近藤の言葉に 皆は、
紫陽花の元に 急いで向かった。





☆幹部side-END-☆
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