彼と私の優先順位
「私も入学して慧に会ったのは、数回なんだけど……奏から慧の話は聞いていたの。
あ、でも慧と約束してたのよ。
慧は大切な友達だけど、結奈も私の大切な親友だから、結奈の気持ちを無断で慧に伝えたりはしないって。
私も奏も二人の関係には公平な中立的な立場でいたいからって」
亜衣がグイッと烏龍茶を飲み干す。
「結奈が慧と別れた日、結奈は先に帰ったでしょ?
あの日の慧は本当に落ち込んでた。
真っ青な顔してて。
それからも長い期間落ち込んでたし……塞ぎこんでたらしいよ」
遠くを見つめて思い出すような表情を浮かべる亜衣。
「……そっか……」
私と同じね、と自嘲気味に微笑むと、ゆっくり左右に亜衣が首を振った。
「ううん、多分だけど……慧の方が落ち込んでたかも。
慧にとったら結奈と別れるなんて考えもしなかっただろうからね。
失って初めて、じゃないけど……本当に寝耳に水の出来事だっただろうし。
……慧にとって結奈はすごく大きな存在だったんだよ」
「そんなこと……」
「あるの。
慧に入学してから会った時、結奈の近況をしつこいくらいに聞かれたもん。
元気にしてるのか、大学生活で困ってないのか、とか。
そういう慧自身はやつれて、落ち込んでるのに……。
慧、結奈の話をする時、いつもすごく優しい表情なのよ。慧は今も結奈が好きなんだなってその時、思ったわ」
あ、でも慧と約束してたのよ。
慧は大切な友達だけど、結奈も私の大切な親友だから、結奈の気持ちを無断で慧に伝えたりはしないって。
私も奏も二人の関係には公平な中立的な立場でいたいからって」
亜衣がグイッと烏龍茶を飲み干す。
「結奈が慧と別れた日、結奈は先に帰ったでしょ?
あの日の慧は本当に落ち込んでた。
真っ青な顔してて。
それからも長い期間落ち込んでたし……塞ぎこんでたらしいよ」
遠くを見つめて思い出すような表情を浮かべる亜衣。
「……そっか……」
私と同じね、と自嘲気味に微笑むと、ゆっくり左右に亜衣が首を振った。
「ううん、多分だけど……慧の方が落ち込んでたかも。
慧にとったら結奈と別れるなんて考えもしなかっただろうからね。
失って初めて、じゃないけど……本当に寝耳に水の出来事だっただろうし。
……慧にとって結奈はすごく大きな存在だったんだよ」
「そんなこと……」
「あるの。
慧に入学してから会った時、結奈の近況をしつこいくらいに聞かれたもん。
元気にしてるのか、大学生活で困ってないのか、とか。
そういう慧自身はやつれて、落ち込んでるのに……。
慧、結奈の話をする時、いつもすごく優しい表情なのよ。慧は今も結奈が好きなんだなってその時、思ったわ」