浅葱色の忍
「勇の忍になるとき
勇と恋はしないって約束してた」


「ああ」


「慶喜が恋してもいいって」


「ああ」


「中川宮との事で、怖くて辛くて
1度だけ、勇に抱いて貰った」


「……」


「懐妊したのは、勇の子だった……っぐ」


息が出来なかった
慶喜にこんな事、言っちゃいけないと

子を亡くした話なんて


でも、言わないと



「薬を盛られて… 流れたんだ」



勇が背中を擦ってくれた


「慶喜と仲違いしたら、思惑通りだ
俺は慶喜に嫌われても
慶喜を大切に思っている
絶対、慶喜の事、嫌いになったりしない
何があっても守るから」


「もういい 帰るぞ」






伊東さんなら…




帰り道、もう一度仕掛けてくる









慶喜を守る



伊東さんから守ってみせる!















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